ふれあい広場  2020 
 かまくらある記 1
№125

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「オーストリアの旅」 
 会員: 市川 靖子

 芸術の都、ウィーンを首都とするオーストリア。国土は日本の約五分の一。北海道より少し大きい。650年も続いたハプスブルグ家の華やかな歴史を持つオーストリア。山あり、湖あり、美しい自然が一杯の国。穏やかで温和な人々。私はオーストリアが大好きだ。今回は娘との二人旅。7回目となる。 宮殿、お城、教会等、名所は数え切れないほどあるが、今回はちょっと変わった所に行くことにした。 

ザルツブルグ郊外にあるヘルブルン宮殿
いたずら好きの大司教が訪問客を驚かせるため水の仕掛けをあちこちに設置した庭園で知られている。
 
 
ヘルブルン宮殿・水の庭園
 大きなテーブルの前の椅子に座ってガイドさんの説明を聞いているといきなり水が椅子から噴き出して「Σ(゚∀゚ノ)ノキャー!」水路わきにある水の力で動く可愛いい人形たち。水が溜まると男の目と舌が動いたり、噴水の力で王冠が上下したり・・・それらを見ていると部屋の壁から、また、歩いていると道の両端からと思いがけない所から突然水が噴き出してキャーキャー。訪問客の歓声が絶えない。油断もすきもあったものじゃない。カッパを着て傘をさしてビクビクしながらお庭を歩いた。

 大司教さんのユーモアたっぷりのお庭。面白かった。ザルツブルグとは Salz(塩)brug(村)を意味する。昔、貴重な塩がとれて栄えた街なのだ。ハライン岩塩坑に入った。作業服を着てトロッコにまたがり、暗くて狭いひんやりした抗道を約450m降りる。坑道は広くあちこちに曲がりくねっていて、迷ったら大変だ。木製の長ぁ~い滑り台を娘とつながってヒァ~~と滑り降り、スリルを味わった。地底湖を船で対岸に渡る。こんな深い地の底に大きな湖があることを知り驚いた。 
メルク修道院
 ドナウ川沿いの丘に建つ立派なMelk(メルク)修道院見学した。約10万冊の蔵書を収めた図書館、大理石の広間、まばゆいばかりの付属教会に圧倒された。その下を流れドナウ川の船着き場から遊覧船に乗り、ドナウ川流域で一番美しいと言われるヴァッハウ渓谷のクルーズを楽しんだ。両岸には小さな町や山の上に古城が見え、斜面にブドウ畑が広がっていた
ドュルンスタインの街
 Durnstein(ドュルンスタイン)で下船。歩いて10分もすれば街はずれにきてしまう可愛い街だ。そこからドナウ川沿いを走るバスで戻ることにした。

 バスで乗車券を買おうとしたら、運転手のお兄ちゃんが「シニア券は20%オフです。」と言うので「パスポート見せましょうか?」と訊くと「その必要はありません。お顔を見れば分かりますから」だって・・・なんだとぉ~顔を見ればわかるだって?・・・そこで言ってやった。「もっと歳とったら何パーセント引いてくれるの?」「それはありませんが、他にいいことが沢山ありますから長生きして下さい。」と丁寧に答えてくれた。そんな冗談でバスは5分遅れ。バスはドナウ川沿いのまっすぐな道を物凄いスピードで走った。対向車もスピードを出しているからビユ~ンと飛んでいくみたいだ。

 終点のメルクに着いたので、運ちゃんに挨拶したら「天国でまたあおうぜ。」だって。「先に行って待ってるわよ。お元気でね。」最後まで冗談は尽きなかった。

 ウィーン近郊の温泉保養地Baden(バーデン)。Badenとは「入浴する」の意味。古来、王侯、貴族、そしてモーツァルト、ヨハンシュトラウス、ベートーヴェン等、芸術家達もよく訪れた温泉保養地として有名な街である。温泉は屋内外にあり、日本の温泉と言うより大きなプールだ。水着を着て入る。お湯はぬるくて5月ではまだ寒い。水深は身長153cmの私には深くて、つま先だってなんとか顔がでた。深くて歩けないので泳いで移動した。ぬるいので一度入ったら入りっぱなし。みんなのんびりとつかり、デッキで一休みしては入浴を繰り返していた。ぬるいお湯だったけれど、結構体が温まった。ウィーン最大の温泉テルメ・ウィーンにも入った。テルメThermeとは温泉の意味。大小9個のプールやジャグジーがあり、子供達の為の飛び込み台やウオータースライダーまで完備されていた。そばに病院があり、飲む温泉もあって療養のための温泉でもあるのだ。
 
 ベートーヴェンハウス
このバーデンにあるベートーヴェンハウスを訪ねた。
彼は2階の部屋を借りて作曲をし「第9」を完成させたそうだ。ベートーヴェンの遺品、髪の毛やデスマスクや作曲した楽譜等が展示されていた。彼は胃病やリウマチを患い、この地で療養しながら作曲を続けたのだ。後に難聴になり絶望に襲われながらも作曲に取り組んだベートーヴェンの苦労の一面を知り感無量だった。
                                                        
 首都ウィーンは観光客であふれていた。町の中心にそびえるシュテファン寺院はウィーンのシンボル。
内陣は全長107mもあり天井も高く一歩中に入るとあまりにも大きいのでどこに目を向けたらいいかわからないくらいだ。二つの塔があり、高さ137mの南塔は343段の階段を上ねばならない。階段は狭くぐるぐると、らせん状になっていて目が回りそうだ。しかも大勢の人が上るので途中で休むわけにいかず一気に上るのは苦しかった。やっと見張り台に着き、街を眺めた。北塔はエレベーターで登れるので楽だ。急角度の屋根に屋根瓦で描いた紋章や鮮やかなモザイク模様をまじかに見て、寺院の大きさに圧倒された。
 
 ウィーンには有名なカフェやケーキが沢山ある。モーツアルトカフェで一休み。有名なトルテとアイスコーヒーを頼んだ。トルテはチョコレートケーキだが、日本のケーキよりずっと大きく、その横に生クリームがケーキと同じくらいの量で添えられている。トルテを食べていたら、ウエイターがアイスコーヒーを持ってきた。なんと、それは30cm位の高さがあるグラスに生クリームが山のようにのったアイスコーヒーだった。両隣のテーブルに座っていた白人のご夫婦達が一斉に“Wow~~~” と言って笑いながら私達を見た。もちろん、私たちもビックリ!!!イギリス人の奥さんは「写真をとってあげるわね。」と言って写真をとってくれてから一言「トルテを食べて、さらに甘い物を飲むのね。」「Too big !」大きすぎました。でも、食べちゃった。すごぉ~く美味しかった。ウィーンは見どころ満載。美術館、博物館,宮殿、教会、コンサートホール等何日居ても見切れないほどだ。
   
   

  オーストリアの人々は親切で笑顔を絶やさない
生活が豊かなのか
地下鉄に乗ろうとして小銭がなくて困っていたら、ご自分のお金を出して切符を買って下さり
ニコッと笑って立ち去って行った人
道に迷っていると声をかけて教えてくれた人・・・
親切で穏やかなオーストリアの人々が私は大好きだ